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2017.11.08読み物

工法の特徴を理解する

工法の特徴を理解する

家を建てる際、どのような構造・工法を選ぶかは、とても重要な選択となります。敷地の形状や条件、希望の間取りへの対応、将来のリフォームへの対応、工期、コスト、耐久性、耐震性など、ざっと挙げただけでもこれだけあります。今回は、各工法の特徴とメリット・デメリットをご紹介します。

①在来工法(木造)

一戸建て住宅で最も多く、木造の中でも一般的なものに、「木造軸組み工法」があります。建物の骨組みを柱や梁、桁(けた)、土台などでつくります。斜め材で補強した壁をバランスよく配置させ、地震や風圧に耐えうるようにしてあります。また、柱や梁などあらかじめ加工した部材を現場に運びこむため、1~2日間程度あれば基本的な構造部分が組み上がります。
この工法のメリットとしては、構造上の制約が少なく、狭小地や変形地などにも柔軟に対応できる点です。また、窓の設計や間取りが比較的自由にでき、内装や装備品、構造材の種類も幅広いため、予算に応じて組み合わせて選びやすいところがあります。
一方で、施工技術に熟練を要します。確実な技術を持った業者かどうかの見極めが重要です。ちなみに、設計事務所を通して住宅設計行い、住宅を建てる際には、これらの技術に信頼のおける業者を選んできてくれます。また、他の工法と比べて、機密性や遮音性に劣るというデメリットも存在します。

②2×4工法(木造)

枠組み壁工法とも呼ばれる、4面の壁と床、天井の計6面で建物を支える工法です。壁や床などといった「面」で屋根等を支え、風圧や地震に耐えます。柱を一切使わず、まずは枠からつくります。その枠にパネルをつけ、壁を組み立てていき、天井をつけます。床板を設けたのち、壁を施工していくため、確実に早く施工できるのが特徴です。
気密性、遮音性、断熱性に優れており、また、既製品の部材を用いて、マニュアルにもとづいて施工されるため工期が短くて済みます。在来工法のように、大工の熟練を必要とせずに、建てられます。
一方で、「面」で支える構造となっているため、大きな窓や開口部を取り入れにくいです。また、床から順に建てていくため、屋根が完成するまで中の構造が風雨にさらされることもあります。その他、在来工法に比べて、リフォームのときなどに間取り変更がしにくいというデメリットもあります。

③鉄骨造

在来工法の柱や梁などの構造体を鉄骨に置き換えたバージョンです。使用される部材が既製品のため、一定の品質が担保されます。また、木造に比べると、耐久性、耐震性、耐火性に優れています。軽量鉄骨造の場合は、基礎工事は木造と同程度の期間で済むため、工期が短くて済みます。重量鉄骨造の場合は、間取りや窓などの開口部がとりやすく、敷地の広さや形状にも柔軟に対応することができます。
デメリットとしては、湿気や結露で錆が出る可能性がある点が挙げられます。耐久性に影響するために防錆への施策が必要となります。軽量鉄骨造は、大きな空間の間取りは不向きと言われ、重量鉄骨造のラーメン工法となると、柱や梁(はり)型がでっぱってしまうことがあります。

④鉄筋コンクリート造

「RC造」とも呼ばれる、セメントや砂、砂利からなるコンクリートと鉄筋が一体となり建物を支えている構造のことを指します。強度、耐久性や耐火性、耐震性に優れており、寿命は50年から100年ほどと言われています。柱と梁で建物を支える場合、空間を広く取ることができます。設計の自由度も高く、重厚感のある建物にすることができます。
一方で、建築費が高く、工期も長いことがデメリットとして挙げられます。また、コンクリートにひび割れが発生すると、そこから雨水が浸入します。そしてさらに鉄筋に錆ができると、強度が下がります。鉄筋コンクリートは重量があるため、地盤が緩い場合は地盤そのものから改良する必要も出てきます。

まとめ

4つの工法を今回はご紹介しましたが、その土地や建て主様の希望によってどれが最も良いかは変化します。金額、工期だけでなく、これらの特徴を理解したうえで、あなたにとって最も良い選択ができるようにするのが、設計事務所のお仕事です。どのような工法で住宅設計を行うかご興味のある方はまずは一度、ご相談ください。

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